【体験談】精神的暴力から救った祈りの力が持つ効果

無意識に祈っていませんか？

苦しい時の神頼みという言葉があるように、私たちは苦境に立たされた時、無意識に神に祈っています。また、将来自分の夢が叶うように、神に祈ったりもします。宗教的な意味での神という特別な存在に対して祈るというよりか、何かもっと漠然とした、自分を越えた大いなる存在が常に私たちの心の中にはあって、それに対して語りかけているのだと思います。

私たちが思うこと、感じること、祈ることは全て波動となってこの宇宙の誰かに、あるいはどこかにつながり、様々な場面でなんらかの影響を及ぼしています。

ですから、私たちは自分たちの放つ思いに注意深くあらねばならないと思います。例えば、誰かを憎んでいる時、そのような思いの波動は必ず相手に届きます。そうすると、相手もあなたに対してなんとなく良い感情が持てなくなったり、あるいは、体調が悪くなってしまうこともあるかも知れません。しかし、相手の不調は必ず回り回って自分に返ってきます。

本来は、私たちは皆つながっています。ですから、誰かを非難すると、自分自身に害を与えることになります。反対に、相手の幸せを願えば、それは自分の幸せを祈っていることと全く同じで、幸せは自分に戻ってくるのです。

そうはいっても、ひどい虐めに遭っている人が、虐めた張本人の幸せを願えと言われても、それはとても難しいことです。それでも、自分がその状況から脱け出したい、幸せになりたいと思うなら、とりあえず、その人の健康と幸福を祈ってみませんか。

初めは口だけでもいいのです。忘れないように紙に書き留めておいて、必ず朝起きてから、あるいは寝る前に、歯磨きでもする感覚で祈ってみてください。私の経験から言うと、一か月位祈りを続けていくうちに、次第に状況が好転していくことに気が付きます。

「祈り」との出会い

私は、昔、ある人から言葉の暴力を受け、仕事を続けられなくなるほど大きな心の傷を負ったことがあります。その時はショックで立ち直れないと思いました。しかし、いろいろな本を読んで、祈りの力がいかに大きいかということが分かり、こんな気持ちでずっといるのも自分自身がやりきれないので、ひとつ試してみようと思ったのです。

夜寝る前に、彼女の健康と幸福を、とりあえず一か月間祈ってみようと決心し、毎日祈りました。勿論最初は口先だけです。彼女の健康や幸せを心から祈ることは、その時の私にはとてもできませんでした。ただただ、自分の気持ちをどうにかしたかったのです。

最初の２週間は「…さんの心身共の健康と幸福をお祈りします。」と祈っていましたが、後半からは「…さんの心身共の健康と幸福に感謝します。」という感謝の祈りに変えました。ある人から、願うより感謝の祈りの方が効き目がある、その願いが叶ったかのように感謝の祈りを捧げたほうがいいと聞いたからです。

一か月ほど経った頃、夢をみました。夢の中の彼女は、とても柔和な顔でにこにこ笑いながら私を眺めていました。朝、起きてみると、もはや彼女になんのわだかまりを感じていない自分がいました。私は既に仕事から遠ざかっていましたので、彼女に二度と会うことはありませんでしたが、自分自身の気持ちの変化だけで十分でした。

それだけではありません。私は、それまでやっていた仕事が、本当はそれほど好きではなかったことに気づいたのです。そして、その仕事をやめたことがきっかけで、自分がそれまでやってみたいと思っていた仕事を始めることになりました。

その結果、新たな仕事のほうが自分を幸せにしてくれることが分かりました。彼女はもしかしたら、私の為に役割を果たしてくれたのではないかと思ったほどです。

精神的苦痛を取り除くひとつの手段として

人間関係で悩んでいる人は、是非、相手の幸せを祈ることから始めてみませんか。心から祈るのは難しいでしょうから、口先だけでも毎日祈ってみましょう。３分もかかりません。きっと良い結果を手にすることができるでしょう。

また、もし時間が許すなら、自分の苦手な人のことを祈るだけではなく、周りにいる病気や精神的な悩みを抱えて苦しんでいる人のためにも祈ってみましょう。一日に一回その人に思いを馳せるということが、自分をいかに豊かにすることか、少しずつ分かってきます。もし誰かのために１５分間使って祈ったとしたら、その１５分は自分自身のために使ったのと同じです。

誰かの苦しみは自分の苦しみでもあり、自分の苦しみは、誰かが自分の感知できない次元で分かち合ってくれています。人に優しくすることは、自分に優しくすることと全く同じであるので、いつか、優しくした本人からではないかも知れませんが、別の人から同じ優しさをもらうことができます。情けは人の為ならずとは、正にこのことですね。

どうか実感してみてください。